「仕組み化」するために最初に意識すべきこと


仕組化というと、「マニュアル化」「自動化」「システム化」と思われがちだが、もう1段階大きな視点でみてもらいたい。



「想定内」と「想定外」に切り分ける。
「想定内」の処理については、さらに「アナログ対応」「デジタル対応」に分けてみた。

まず、「想定外」の処理は、その時にその場所で適切な人が、状況を解釈し、判断・行動することになる。ここで、想定外のあらゆる事象に対応できるようなシステムやマニュアルを作り上げようとすると、エンドレス開発や あってもなくてもいいようなモノが作りあげられることになる。

「想定内」の処理については、あらかじめ対応が考えられるので、コンピュータシステムですべて対応させることが可能に思える。 しかし、実際には、コスト(開発時間、開発・維持費用)や効果面で考えれば、アナログ対応による人の対応があった方がよい判断になる事も多い。ここでは、「コンピュータシステムを導入するから、すべてをコンピュータシステムで仕組化するという考えから、スタートしてはならない」ということを言っておきたい。


たとえば、ビジネスにおいて、営業活動実績の集計処理において、「月末の締め日前の3日間はリアルタイムに近いデータがほしい」という要件があるとする。この要件は、「月末の3日間以外は、前日までの集計があればよい」と言い換えられるものとする。その場合、システムを導入する側であれば、「リアルタイムのデータをいつでも見ることができるシステム」を考える。月末3日間以外の日は、システムの稼働状況に余裕ができるわけだ。しかし、本当にこのシステムが必要だろうか?逆に、月末の3日間だけリアルタイムで見ることのできる仕組みを考える、それは、デジタル対応とアナログ対応の両方の選択肢から考えることはできないだろうか?具体的には、月末のみ集計のスパンを1時間おきにし、10時、11時、12時、13時・・・と時間を決め、その時間までに入力をできるだけし、時間が来たら、5分間集計のため、システムを使用しない、といった運用のルールにすることが考えられる。24時間稼働、リアルタイムデータに更新されていて、ネットワークにつながっているから回線があれば世界中どこからでもといったシステムは無駄ではないですか?コストや効果で考えると意外と後者の選択肢を取った方がよいことも少なからずある。

つまり、アナログ、デジタルの共存という視点が重要なのである。

システム化におけるポイントを、重要度の高い順でいうと、

  • 1、要件
  • 2、人
  • 3、仕組み(システム)

である。
すべての要件を満たすシステムを構築するというのは、システムを売る側の論理である。お金と時間が無限にあるのであればそれでも問題はないが、現実的に難しい。お金と時間を節約するための方法として、「要件」と「人」を考えていく。


「要件」とは、「不必要なものはつくらないこと」である。
「人」とは、「人が使うシステムをつくるということ」である。「システムがこうだから、こうなる」ではなくて、要件を、費用対効果を最大限にする「人」と「システム」の共存体制を考えることである。



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